2019.06.05(?)

あの一瞬を閉じ込めて、永遠にそこだけを味わいたいと思っていない父方の本家は昭和どころではないかもしれない化石のような慣習を重んじる。振り切れないままのわたしも同罪。女性は何歩も後ろで正座すべきというのはなにも比喩ではなく、特に本家に人々が集まるときは足をくずせば叱咤され、"なおり"が悪いときは手が飛んでくる。だってオンナだから。オンナとしての振る舞いが出来ないならば何をされても不満を述べる立場ではない。移動しながらうつらうつらと、実際のことかもわからない記憶が縛りつけてくる一方で、それによって折り目正しい姿勢を思い出すことができる。怠け者はすなわち穀潰し。新たな命を心根から駒として、あるいは結果として呪うこともなく、わたしは祝福できるのかな。マリアさまはその点においてもすばらしいのです。