2022観たやつ 下半期篇
映画を積極的に観ようキャンペーン、下半期(七月~十二月)のまとめです。
上半期は→こちら 2022観たやつ 上半期篇 - 似非自動筆記
""内はメモ書き当時の感想であり、その下に振り返りながら書き足していきたいことが出てくれば書き足しておく。
また、●印がついているものは初見。印のないものは何度か見たことのあるものとする。
◇◇◇
◇七月
『藁にもすがる獣たち』●
"原作は未読 もとが小説であると表すかのようなシーンの区切り スタッフロール(?)に入る前から始まるアニメーションがとてもよい この不穏な感じは韓国映画ならではな気もする よい映画"
韓国映画って緊張感というかぞぞっと背筋のわりと深くを走る嫌な予感の視点?アングル?がうまいよなーっていつも感じている気がする。他国の映画と何が違うと私は思っているんだろう?
内容のこと。ラストで、この母親が!燃え盛る炎を朝鮮戦争のときはどこもこうだったと、「五体満足なら/いくらでもやり直せる」と言うのがほんとうによい。月並みな言葉がこんなに強く刺さるのかと驚きもあった。ここへ至るまでがよかったんだなあ。
『イリュージョニスト』●
"わざわざコンパクトにまとめるならフランスの人間から見た諸行無常 来た道と行く道 やわらかな色や線のイラストが物悲しさを助長する それがよい こういうアニメーションもすき"
『リーディング・ハウス』●
"監督のデビュー作ってことを含めて観たらまあよい映画 冒頭の音楽がよすぎて期待が高まっちゃったのかも"
イマイチな感想を残しているが確か、レビューを幾つか読んで考えを改めた映画。何もかもを説明してくれる作品に慣れすぎて、説明不足だと感じただけなのだろうと。雰囲気がいいわーって、それだけでもいい映画よね。
◇八月
『ベルリンフィル』●
"壮絶 緊張が途切れない こういう様々の思惑が絡み合う物語がすきなんだけれど ここまで複雑だとわかりにくいはずなのにいやいやどうしておさまるところも美しい"
『ブラック・レイン』
"BGM代わりに流しておきたい映画のひとつ 何度見てもいつ見てもぜんぶ世界で一番カッコイイ"
『森蘭丸』●
◇九月
『BEYONETTA Bloody Fate』●
"日本語ぉ?興醒めだわーって気持ちは結構すぐどっかいった 画面が美しいカッコいい眩しい!こういう世界観いいよねえ あと90分で綺麗にまとまっているのもすごい"
◇十月
『ドライブ・マイ・カー』●
"観終わってほわーっとしとる すごかった……タイトルそこで出す?!とか「向かっている」のに後ろへ流れる景色をうつすとか 技法的なとこもいろいろすごかった"
昔の映画だとよくある、って言っていいのかな?タイトルがババーンと画面に出てくるまでは苦痛(年齢とともに油物が苦手になるような感覚で村上春樹が読めなくなったわたしだから苦痛なだけかもしれないが)、だがそこを超えるとめちゃめちゃよい。三浦透子の演技がすきになった。
『月子』●
"ラストシーンというかラスト数分が美しすぎた パンのシーンで音楽を鳴らすのは狙いすぎでしょとか二時間たっぷりの理不尽さとかもうぜんぶ最後の美しさで持ってかれちゃった よかった よい映画です"
冒頭のホラーっぽさよ!怖かった。いわゆる感動ポルノと断じてしまっただろうなーイマイチまではいかないけれどそれなりの映画どまりだったろうなーってところで終わらなかった。わたしのいうラストシーンとはそれ。いやあ三浦透子、すごい。
◇十一月
『桜桃の味』●
"ほとんどずうっと同じ風景続き 迷宮のような画面にこのようなテーマは象徴的に過ぎるというかありきたり感がすごい が、が!欧州より遠く感じる国の人間がつくったことを加味するとなんだか、ねぇ……勇気がもらえるなんてありきたりなことを言いたくなっちゃうよ"
目新しい映画というわけではないのに、わけもなくよかった。
◇十二月
『ジョン・ウィック』
『甘い人生』
"BGM代わりに カッコイイを補給したくなったらこれよ"
『第三の男』●
"テーマ曲をめちゃ好んでいるのに作品を観たことがないのでは?!と気付いたので 最初と最後の対比やテーマ曲のタイミングや影の使い方というか見せ方というかとにかく美しい おそろしくて美しい映画だわ"
すばらしい映画。影の使い方はカリオストロ~を彷彿とさせる、というよりはさまざまに影響を与えた古典なんだろうな。よい映画。ただわたしに世界史の下地がないことがほんとうに残念でならない、ヒロインの緊迫さがきっとちゃんと受け止めきれなかった。悔しい。
『怪物團』『フリークス』●
"『怪物團』を観終わりレビュー等々を読んでいるとカットされた冒頭数分間がありそれは『フリークス』で観られるとのことだったので両方視聴といっても『フリークス』は冒頭のみ これはねえ、すごいな……江戸川乱歩『踊る一寸法師』に昼ドラ的どろどろ人間関係を足してグロテスクさを増した 簡単にまとめるとこれが近いのかな"
すごかった。未だに消化しきれていない。
◇◇◇
以上14本。BGM代わりの作品の、BGMレベルが上半期よりも高かった(映像をあまり見られなかった)気もするが、まあそれも映画体験としてよいかと。
上半期の18本とあわせて32本。なかなか優秀ではなかろうか。
やはり体調が安定しきらず映画館へ行くまでは出来なかったので来年はそこを目標にしたい。存外に楽しかったので記録は続けていく。タイトルをメモしておくだけでもよいかと思ったりもするが、そうすると本数を意識して、数を増やすことが目的になりそうなので。まあちょいとした走り書きもあわせて続けましょう。