2019.07......

お勉強を保留してもなお気にかけてくださる先生は、最も初めに遺書のことをもちかけた方に似ているなと、反射的に感じる。我々以上の奉仕精神。自己犠牲と行き来されてはいませんか?なんてことは「えらそう」だから、だめよ。言っては。ふわあっと、漂ってきたお香の匂い。お盆なのですか、いま?と、錯覚する。実父の本家の、仏間はいつでもお香の匂いがしていた。仏間といっても紀伊の巫女と聞かされてきた曾祖母が過ごされるお部屋よりも客間よりも分家含めた親族が集う「部屋」よりも広い。曾祖母が紀伊の巫女さんだったかどうかはさだかではなく、さだかでなくてもいい。確かに彼女はあの居心地のよろしくない本家でわたしと、なによりも実母の味方でいてくださった。真偽なてどうでもいいの。実母もまた、あの本家に振り回されたのよ。でも、どこでも同じこと。信じたモノに振り回されて、振り回されても信じていたくて、大切に守りたくて。みんなみんな騙し合い。