身体を売ったことを後悔することはあるかなんて質問には答えられなくて、だってせっかくこの場はお酒でポジティブな気分で満たしてゆこうという場でしかしこのような場はなぜだかそのような話題が相も変わらず好まれるのですね、後悔したとすればいまアナタサマがわたくしに質問されることはできなかったでしょうねなんて湿度たっぷりの話題は不似合いなのです。つかのまの夢。うたかたの夢。たった一枚の扉で夢に没入できると信じられるのは幸せで、わたしはわたしがそのような期待を扉の向こうに抱けているうちはわたし自身も安堵できるのです。多くのアナタサマ、みなさま、より早く、よりアウトロー、人間たちのご興味は安定感がありまして、不安定なわたしは、安定さに憧れるわたしは、よいな、と感じるのです。安定剤による、つかのまの安定。つかのま、を、積み重ねて積み重ねて、そうして、なにか、こう、できあがるのかしら。賽の河原ではありませんが、できあがったところで固定されたくないとおもう。いつだって、思い立てば崩せるように、ふわふわと、憧れのひとつの猫さんのうに、しかし残念!わたしは人間で、人間がとっても愛しく感じる人間で、自身より他者で、他害になるのならばあらゆる行為をひっこめたい勢いもあるのです。からっぽであることは、なんにでも入るということ。何にだってなれるわ、なれるはずよね、どうやらわたしはわたしにもきちんと期待しているようです。