いま風邪をひいたら洒落にならぬと、濡れ鼠で帰宅して、いそいそとストーブをつけて、ああわたしは生きたいのか死にたいのか、お前はなんなんだと、脳味噌が加速し始める前にお酒でごまかす。嗜好品に頼らないとやっていられないとはいえここ最近は煙草だけでやれていた、業務外の飲酒をしなかったのは褒めてもいいかしらね。そのように保証されるのであれば、といっても、死んでしまえばおそらくは干渉できなくて、であれば、やはり生きたままでやるしかないのですね。役に立つことを意味にしたいんだったら。季節あるいは年度の変わり目の感傷なのか、不安定な天候のせいか、やかましいセケンサマのせいか、いいえ、どれも違うのです。わたしはもっと強くならねば、強くありたいんだから、どうか裏切らないでね。わたしはわたしに裏切られることがおそろしい。他者の気持ちが変化することを止められないのは仕方ないことだもの、せめて手前にだけは裏切られたくないわね。つまり、わたしは、わたしに期待しているらしいのです。